Stadiaの失敗の理由5選‼︎
Googleが自信を持ってリリースされた新しいサービスは、失敗した。2019年11月にローンチされた
STADIA は、アメリカや欧州各国の14ヶ国で現在提供されておりプレイするだけならタダ同然の内容です。
ゲーム実況のリンクからゲームをプレイすることができ、4K画質でプレイ可能、どんなプラットフォームでも遊べるなど、ゲーム意欲のそそられるポイントをあまた揃えるSTADIAですが、なぜ失敗したとみなされたのでしょうか? それを見ていこうと思う。
また、批評家の評価は、「ポテンシャルはあるものの、ことごとくの重要なポイントが足りていない」と語っている。
1,料金体系が複雑
ローンチ当初は、”Stadia pro“という有料プランのみが提供されていましたが、月額1000円程度のサブスク料金と15000円以内に手に入るコントローラーセットに加えて、ソフト購入料金を用意しなければいけないことになっていました。
誰にでも手に入る、手軽なゲームプラットフォームを志向しているにもかかわらず、複雑な料金設定です。
これは、ソフトリリースというIT業界の企業がよくやりがちなサービス展開方法であります。
事実、Googleは、ときどきサービスの作り込みを完璧にせず、日々サービスを改善しつつ顧客の囲い込みを行うことを頻繁にしていました。
そして、想定より顧客が集まらなかった場合は即座に潰して、また新しいサービスを展開するのです。
しかし、今年2月に“Stadia Base”という無料プランも提供される運びとなり、ようやくサービスとしての体裁が整う形となった。
ローンチ当初は、4Kで“Stadia ”を楽しんでもらいたい人(アーリーアダプター)やクラウドゲームで手軽にゲームを楽しみたい人(レイトマジョリティ)に向けたプランだったが、だからこそ、15000円以内に手に入るコントローラーを用意しつつも固定料金制に加え、ソフトを購入する必要もあるというダブルスタンダードな状況になっているのです。
今回の、Google のサービス展開は不可解です。
思うに、Googleは、本格的にサービスを提供しようとしているのではなく、Stadiaというコンセプトに対して理解してもらおうとしているのです。
2,4K画質の解像度があまり良くない
https://m.youtube.com/watch?v=-f8yuc4C2lU
4K画質でプレイしている動画やPVを見たのですが、高画質・高解像度のテレビで行なっているにもかかわらず、素晴らしいと言えるほどの画質には到達していませんでした。
ゲーム開発者によると、4K画質を豪語しているものの提供するメーカー・ソフト・プラットフォームによって画質が劣化しているゲームもありました。
また、カクツキが10分に1回ていど起こり戦略シュミレーションゲームの場合、ストレスが起こる原因になるかもしれない。
もともと、現在のWifi状況であれば4Kのゲームプレイを常時することは困難を伴うことになっているようです。5G環境が確実に実装された後に、クラウドゲームサービスを提供するのであれば良いセールスポイントになっただろうがいまのままでは戦えるべくもないですね。
3,ゲームの供給数がとても少ない
リリース時時点で、9本のソフトが提供されるとのことだったが、現時点では、FFXVやdestiny2、Tomb Raider Trilogyなどの作品が購入できるとのことです。
さらに、Orcs Must Die!3 という作品が[STADIA独占タイトル]として発売されることが公式より発表された。
週ごとにソフトの提供数がふえてきているが
SwitchとPS4と比較すると同規模のソフト提供数となる。
しかし、コンシューマゲームとは置かれている環境が全く違うので、ゲームを提供するだけなのであればもっと過去作を提供できるはずなのです。
故に、リリース時点でソフト内容を幅広く用意するべきでした。
ただ、ゲームをプレイする上でゲーム映像はサーバーから送られてくるものなので、これまでのゲーム機のように直接再生しているゲームとは、違和感を感じるものがあるかもしれない。
4,サービスが本格化するのが、2020年2月からであり未だ予定しか立っていない
Googleは、このサービスを提供するために完璧な状態まで仕上げてローンチすることをせず、作り込みが途中の状態でもサービスを開始させた。2020年には、120作をプレイできるようにするとのことだがそれもできるかは分からない。
なお、2020年後半にローンチされるProject xcloud は、Xbox game Passに含まれるとして約100作ほどのゲームを即座プレイできるとしている。
5,Stadia は、プレイ権を提供するもので所有権を刺激するものにない
Stadiaで購入するゲームは、購入といっても本体がクラウド側にあるので、Googleは、有名タイトルのプレイ権を与えています。これはまさに、コントローラーで動かしてはいても、実況プレイ動画を見ているようなものです。やり切ったものを、棚に並べて飾ることはできなくなり征服欲を満たす代償行為にはならないのです。
さらに、Googleはユーザーが集まらなかった際はサービスを廃止するでしょう。そして、Stadiaをやめたら、ゲームも戦績も消えてしまうでしょう(今のところ利用規約にそうなったときにダウンロードさせてくれるかどうかなどは明記されていません。)
こういった意味で、本能的にやってみたい、こんなことをしたらどうなるのだろうといった深く考えてプレイすることができるのかは状況しだいです。
しかし、GoogleがSNSのような大勢で集まって行うサービスを不得意としている中で、Stadiaがプラットフォームとして残り続けるかは不透明なままです。
◉利点
今後、どのプラットフォームでもできるのが利点。
上に書かれている通り、Stadiaはとても良いサービスとは言えません。しかし、今後ゲーム業界の覇権を握れるポテンシャルを秘めているのは、明らかです。
まず、これまでにクラウドゲームサービスを提供しているSonyのPlayStation now は、PlayStationという資産を元に作り上げているクラウドゲームサービスですが、Stadia はそのような資産からではなくソフトそのものの価値によって求められるサービスなのです。
故に、ゲーム機市場が構成されている先進国ではなく、ゲーム機を買う余力のない発展途上国の人々が一作だけ買うためにStadiaに加入するということになるのではないでしょうか。
ゲームをするのに約50000円程度かかっていたものが、15000円で手に入るのとでは雲泥の違いである。
あらゆるプラットフォームでプレイできることで、これまで、ゲーム機市場を作ってきた人々とは異なるユーザー層がこのStadia を購入するのではないかと、考えています。
YouTube での動画リンクからすぐにでもゲームをプレイできる(予定)
GoogleはYouTubeでStadiaのデモンストレーションを披露しています。その内容は、YouTuberが配信しているゲーム実況映像を見て、そこに表示されている「今すぐプレイ」というボタンを押すことで、Stadiaですぐにゲームがプレイ可能になるというものでした。
2018年にはYouTube上では500億時間以上のゲーム関連コンテンツが視聴されていたため、ゲーム動画を通じて入れられた、リンクを介することにより、ほぼ全世界の人々へとプレイするためのスイッチを提供していることになります。
さらに、Youtube との互換性があることでStadia でやってみたいと思うような人が多くいると思われ、この機能が本格的に可能になればPS4やSwitchと引けを取らないようになる可能性はある。
加えて、Googleは各プレイヤーがゲームの瞬間瞬間を簡単に共有できるようにする「State Share(状態共有)」と呼ばれるものも用意しており、これまでのゲームの共有方法を大きく変えることができるようになるとのこと。
まとめ
Googleが提供するサービス“Stadia ”について悪いところは、以下の5点。
1,料金体系が複雑
2,4K画質の解像度があまり良くない
3,ゲームの供給数がとても少ない
4,サービスが本格化するのが、2020年2月からであり未だ予定しか立っていない
5,Stadia は、プレイ権を提供するもので所有権を刺激するものにない
良いところは、以下の2点になります。
1,今後、どのプラットフォームでもできるのが利点。
2,YouTube での動画リンクからすぐにでもゲームをプレイできる(予定)
ゲーム業界の人たちから見れば、もう終わったサービスと見られているのかもしれないが、ポテンシャルと発表されているサービスの内容はとても良いのでその部分を充実させて欲しいなと、つくづく感じました。
Sonyがウォークマンで、音楽を携帯して聴けるようにしたように、Google がStadiaで世界中の人々がみんなゲームを楽しむことができるように革新を起こすことを期待しています。